便秘改善に向けて、生活習慣の改善、最新の便秘治療薬について解説してきましたが、実は便秘治療の分野では漢方薬が他の分野に比べてよく使われています!
その理由は一般的な病院で処方される下剤は便秘の一時的な改善を目指す薬であるのに対して、漢方薬は体質改善と腸の調子を整えるという両面からアプローチしてくれる薬が多いからです。
便秘治療は便秘を起こしにくい生活習慣、いわゆる腸活をベースに薬の力を借りるというのが理想的です。ですので体質に合わせてさまざまなラインナップのある漢方薬は便秘治療という領域に多いては理想的なのです。
実際にどういった体質改善があるのか
漢方の考えに気血水という考え方があるのはご存知でしょうか?
便秘は気血水いずれかの滞りから来るものだと考えられており、その滞りを解消してくれるのがこれから紹介する5つの漢方薬です!
薬剤師カルダモンがお勧めする漢方下剤5選
大黄甘草湯
ダイオウという大腸の善道運動を促す下剤成分が含まれています。西洋医学で言うところのセンノシドと同じ成分です。
➡︎便秘で最も使われる漢方薬
➡️市販の便秘薬のほとんどはこの成分
➡︎体力のある方にオススメ
麻子仁丸
麻子仁丸は杏仁という水分不足を補ってくれる漢方とコウボク、キジツという腹部の仕えを下してくれる成分が含まれています。
➡︎コロコロ固い便
➡️水分が不足している
➡︎高齢者や痩せ型の方にオススメ
桃核承気湯
トウニンという血行を改善してくれる成分が含まれています。いわゆる駆瘀血剤の役割です。
➡︎月経不順などの月経の不調
➡️イライラ・滞りの解消
➡︎駆瘀血剤として女性にオススメ
防風通聖散
ボウフウ、マオウの邪を排泄してくれる性質により老廃物の排泄と脂質代謝の向上を促してくれます。
➡︎肥満に伴う症状に
➡️老廃物を排出・脂肪燃焼
➡︎塩っ辛いものや脂っこいものを食べる方
桂枝加芍薬湯
上記の4つの漢方には下剤成分が含まれており、効きすぎにより下痢や腹痛を起こす可能性があります。そのような症状に悩まされる方にはお勧めです。
➡︎下剤作用のある生薬を含まない
➡️腸の動きを調整
➡︎便秘と下痢を繰り返す方にオススメ
便秘でお悩みの方は、漫然と下剤を使うだけでなく、生活習慣の改善と漢方の併用を試してみてください!
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