エネルギー不足を解消!貧血の原因と効果的な対策方法

予防医療

貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンの量が減少する状態を嫌います。体内の酸素輸送能力が低下し、疲労感やめまいなどの症状が現れることがあります。貧血の原因はさまざまで、その中でも代表的な種類とその特徴について解説します。

貧血にはいろんなタイプがあるの!?

今回は血液中の赤血球のサイズに関連した貧血のタイプ、つまり小球性貧血、正球性貧血、大球性貧血について解説します。それぞれの違いを理解することで、貧血に対する理解を深めましょう。

血液検査でわかる貧血の分類

実は貧血には大きく分けて3種類のタイプがあります。この貧血のタイプによって予防や対策は異なってきます。自分がどのタイプの貧血なのかを理解することから始めていきましょう!

貧血のタイプを分類するのに重要なのは赤血球の大きさ!

貧血はさまざまな病因で起こりますが、赤血球を作る素材が不足している、造血機能が十分に働かない、赤血球の破壊が亢進している(溶血)、出血しているなどが主な原因です。

Hb低下により貧血と判断された場合には、まずは貧血の分類を確定し原因の検索をしていきます。この分類の指標となるのがMCVです。赤血球の大きさを表し、CBCの際に自動算出されますが、算出式をみるとRBCとHtによって決められることがわかります。

小球性貧血・正球性貧血・大球性貧血:それぞれの特徴

血液中の赤血球のサイズに関連した貧血のタイプ、つまり小球性貧血、正球性貧血、大球性貧血について解説します。それぞれの違いを理解することで、貧血に対する知識を存しましょう。

分類分けできたところでそれぞれの貧血の特徴について考えてみましょう!

小球性貧血

小球性貧血は、赤血球の平均体積(MCV:平均赤血球体積)が低下している状態を恐れます。 赤血球が通常よりも小さくなっており、その結果、体内の酸素輸送が不足し貧血症状になります。小球性貧血の主な原因は鉄欠乏性貧血です。 鉄は赤血球のヘモグロビン合成に必要であり、鉄不足が赤血球の成熟やサイズに影響を与える可能性があります。

これを鑑別するには、フェリチン(血清フェリチン)をチェックします。ほかにチェック項目として、血清鉄(Fe)、総鉄結合能(TIBC)などもあります。フェリチンが高値を示している場合は、貯蔵鉄が増加している鉄芽球性貧血、悪性腫瘍、血球貪食症候群などが疑われます。

正球性貧血

正球性貧血は、赤血球の平均体積が正常範囲内であるが、その数が減少している状態を指します。その結果、酸素供給が不足します。 正球性貧血の原因は、溶血性貧血、再生不良性貧血、白血病、慢性疾患(慢性腎臓病、炎症性疾患など)や栄養不良など多岐にわたります。

鑑別診断を行うためには、網赤血球数(網状赤血球数)を確認します。赤血球は、幹細胞で発生した前赤芽球が段階を経て成熟して完成しますが、網赤血球は、赤血球になる直前の段階の若い赤血球のことをいいます。完全な赤血球よりやや大きめで、骨髄の産生能を知る指標となります。

大球性貧血

大球性貧血は、赤血球の平均体積が通常よりも大きくなっている状態をいいます。 赤血球は通常、骨髄で成熟する過程で一定のサイズになりますが、大球性貧血の場合はその過程大球性貧血の原因には、ビタミンB12欠乏症や葉酸欠乏症が関与している可能性があります。 これらのビタミンはDNA合成に必要であり、その欠乏が赤血球の成熟に影響を与え、大きな赤血球が生成される可能性があります。

ビタミンB12が減少している場合は、抗内因子抗体(ビタミンB12の吸収に必要な物質・内因子に対する自己抗体)を測定します。その結果が陰性の場合は、ビタミンB12欠乏性貧血、陽性の場合は悪性貧血と診断できます。悪性貧血は胃がんによることも多く、消化器悪性疾患を想定した内視鏡検査を行います。上部消化管手術に伴って起こることもあります。葉酸が低下しているときは、葉酸欠乏性貧血と診断できます。治療としては、いずれも補充療法を行います。

貧血の原因をしっかり分析し適切な対策を考えていきましょう!

まとめると、小球性貧血は赤血球のサイズが小さくなり、主に鉄不足が原因です。 正球性貧血は赤血球の数が減少し、慢性疾患や栄養不良などが原因となることがあります。 、大球性貧血は赤血球のサイズが大きく、ビタミンB12欠乏症や葉酸欠乏症が関連していることがあります。

これらの貧血のタイプを正しく分類し、正しい治療や予防策を考えることが重要です。 貧血の症状が見られる場合は、医師の診断を受け、正しくな検査や治療を受けようよう心がけましょう。なお生活習慣やバランスの取れた食事も貧血予防において大切な要素です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました