咳で困っている人必見!咳の症状に対する吸入治療薬の効果と正しい使い方

セルフメディケーション

コロナ禍で「咳エチケット」という言葉を耳にするようになりました。感染がなくても喘息であったり、原因のわからない咳症状でお困りの方は多いと思います。今回は慢性的な咳症状で日常生活にお困りの方に向けて、咳の症状に対する吸入治療薬の効果と正しい使い方を解説させていただきます!

吸入治療薬とは

気道疾患や呼吸器疾患に対する効果的な治療法として、吸入治療薬があります。 吸入治療薬には、気管支拡張薬やステロイド薬が含まれており、それぞれ異なる効果を持っています。

気管支拡張薬について

気管支拡張薬は、気道の筋肉を緩め、気道を広げる作用があります。 これにより、呼吸がスムーズになり、咳が軽減されます。気管支拡張薬には、大きく3つに分類されます。

  • β2刺激薬
  • 抗ムスカリン薬
  • キサンチン誘導体

これらの薬剤は、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に広く使用されています。

β2刺激薬

β2刺激薬は、気道平滑筋を緩め、気道を広げる作用を持ちます。これにより、気道狭窄や喘息発作などの症状を軽減します。は、短時間作用型(SABA)と長時間作用型(LABA)の2つのタイプに分かれます。緊急時の即効性を必要とする場合にはSABAが使用され、持続的な効果を求める場合にはLABAが使用されます。

抗ムスカリン薬

抗ムスカリン薬は、ムスカリン受容体と呼ばれる特定の受容体を阻害することで気道平滑筋を緩める効果を持ちます。これにより、気道狭窄や喘息の症状を緩和します。ムスカリン薬は、主にCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療に使用されます。一般的な抗ムスカリン薬としては、イプラトロピウム(アトロベント)やチオトロピウム(スピリーバ)などがあります。

キサンチン誘導体

キサンチン誘導体は、気道平滑筋を緩める効果を持ちます。 これにより、気道拡張や喘息の症状の軽減が期待されます。 代表的なキサンチン誘導体としては、テオフィリンやアミノフィリンなどがありこれらの薬剤は一般に口から摂取されます。

ステロイド薬について

炎症が原因で咳が起きている場合、ステロイド薬の使用が頻繁に行われます。 ステロイド薬は、気道粘膜の腫れや炎症を軽減し、咳や喘鳴などの症状を緩和する効果があります。気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性的な気道疾患の管理によく使用されます。

吸入ステロイド薬は、直接気道に取り組むことができるため、効果が高く、全身への影響が少ないとされています。使用量が多い場合、副作用が発生する可能性があるため、医師の指示に従って正しい使い方をする必要があります。

吸入治療薬の効果的な使用方法

吸入治療薬の効果的な使用方法にはいくつかのポイントがあります。

  • 姿勢: 吸入する際は、直立またはわずかに前かがみの姿勢で行うことが重要です。これにより、薬剤が気道に正しく到達し、効果的な治療が行われます。
  • 薬剤のセット: 吸入器具に薬剤を正しくセットします。吸入器具の説明書や医師の指示に従って、適切な量の薬剤をセットします。
  • 深呼吸をする: 吸入する前に、深い息を吸い込み、口からゆっくりと息を吹き出します。これにより、吸入薬の効果が最大限に発揮されます。
  • 吸入のタイミング: 吸入器具に口近づけ、薬剤を吸い込むタイミングを正確に把握します。一般的には、薬剤をセットした後にゆっくりと息を吸い込み、薬剤を吸入します。指示された回数や時間に従って行いましょう。
  • 口からの息の保持: 薬剤を吸収した後、口からの息を数秒間保持します。これにより、薬剤が気道に浸透​​し、効果的な治療が行われます。
  • 吸入後のケア: 吸入後は、口をすすいだり、うがいをすることで口の中の薬剤を除去します。また、吸入器具を清潔に保つことも重要です。洗浄し、乾燥させ、正しく保管します。

気管支拡張薬とステロイド薬は、吸入治療薬の中でもよく使用されるものです。 気道拡張や炎症の抑制を目的としており、咳症状の緩和に効果があります。使用することで、効果的な治療が期待できます。 吸入治療薬の使用に関しては、個人の症状や医師の指示に合わせた正しい使い方が重要となります。

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