未来の薬局を作る三大改定 

薬剤師の働き方改革

コロナで人と人が関わる対面について、必要性と不要論が常に議論されています。最近ではTwitterを買収したテスラのCEOイーロンマスク氏のリモートワークに対する考えが大きな波紋を呼んでいます。医療業界で患者さんの通院など外出による感染リスク軽減のためリモートによる診療が選択肢の一つとして掲げられました。

診察後処方箋をもらって薬局で薬をもらうという従来の流れは、患者さんに待ち時間という最大のデメリットを産んでいました。もちろん医療者が患者さんと対面することで気づけることはあるでしょう。これからはリモートという選択肢を医療者、患者さんが選択肢の一つとして気軽に選ぶことのできる仕組みづくりが始まります。

今回は仕組みを作っていく上で重要となる新しい制度をご紹介させていただきます。

電子処方箋

電子処方箋とは

「処方箋」を現状の紙ではなく、デジタルデータで運用する仕組みです。オンライン資格確認等システム*で、患者さんの同意のもと、全国の医療機関・薬局における過去3年間の薬剤情報と、直近での処方・調剤結果を参照できるようになります。(*マイナンバーカードの保険証を利用し患者がどの医療保険に加入しているのかの確認を円滑・確実に行う仕組み)

電子処方箋のメリット

無駄な重複投与・誤投与の軽減が可能になります。また、患者さん自らが薬剤情報をトータルで一元的に確認することができ、服薬情報の履歴を管理できるようになります。 

オンライン服薬指導

オンライン服薬指導とは

2019年の法改正からはじまったオンライン服薬指導。2022年4月よりこれまで制限されていた対面診療を実施した患者への実施や初めて利用するお薬での実施が可能になり多くの薬局が対応するようになりました。在宅治療中の患者さんに関しても服薬指導として対応が可能です。

リフィル処方箋

リフィル処方箋とは

 2022年診療報酬改定で導入された制度です。従来の処方箋は医師が決めた日数を一度だけもらえていました。リフィル処方箋は定められた期間、回数内であれば、同じ処方箋で医師の診察なくても、繰り返し薬がもらえます。

リフィル処方箋のメリット

診察の待ち時間、通院回数減により外出による感染リスクが軽減できます。また、薬剤師が定期的に服用状況を確認できることで、患者さんのライフスタイルの変化に合わせた投薬の提案が可能になります。(リフィル処方箋の発行は医師が処方可能と判断した患者さんに限ります。)

安全かつ迅速に、そして患者さん一人ひとりのライフスタイルに合わせた薬の選択をするためにこれから必ず必要になってくるツールであると思います。提供する側も利用する患者さんも共に理解を深め有効活用していく必要があると感じております。

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