乳がんは、わが国の女性のがんの中で罹患する人が多く、死亡原因の上位に位置するがんです。
早期の乳がんは自覚症状がないことが多いですが、しこり、乳房のひきつれ、乳頭から血性の液が出る、乳頭の湿疹やただれなどの気になる症状がある場合には検診を待たず、すぐに医療機関を受診する必要があります。
乳がんにかかりやすい方の特徴としては、体内のエストロゲンレベルが高いこと、経口避妊薬の使用、閉経後のホルモン補充療法などがあります。また、閉経後の肥満、飲酒、喫煙によりリスクが高くなることはほぼ確実とされています。
乳がん検診の対象年齢
乳がん検診が推奨されるのは40歳以上の症状のない女性です。
乳がん検診の受診間隔
2年に1度定期的に受診することが推奨されています。
乳がん検診の方法
乳がん検診として推奨できる検診方法は「乳房X線検査(マンモグラフィ)単独法」です。
「視触診単独」や「超音波検査(単独法・マンモグラフィ併用法)」は死亡率減少効果を判断する証拠が不十分であるため、対策型検診(住民検診)として実施することは勧められていません。
マンモグラフィ検査
乳房を片方ずつプラスチックの板で挟んで撮影することで、小さいしこりや石灰化を見つける検査です。乳房が圧迫されるため痛みを感じることもありますが圧迫時間は数十秒ほどです。また放射線被ばくによる健康被害はほとんどありません。
乳がんの精密検査
上記の検診で「異常あり」という結果を受け取った場合は、必ず精密検査を受けてください。乳がん検診における一般的な精密検査はマンモグラフィの追加撮影、超音波検査、細胞診、組織診などで、これらを組み合わせて行います。
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