漢方をカジュアルに「陰陽」

薬膳カレー

「陰陽論」

これは中国古来からの自然観で、森羅万象すべてのものが「陰」か「陽」に分けられるという理論です。陽は明るく活動的なもの、陰は暗く冷たく穏和なものというイメージです。例えば陽は、太陽、昼、熱、春夏などが分類され、陰は月、夜、寒、秋冬などが分類されます。いずれも互いに対立する属性を持っています。
漢方や薬膳でも熱と寒、春夏と秋冬などが良く使われます。

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上の図は「太極図」と呼ばれ、陰と陽が互いにバランスをとりながら変化していることを表しています。陰と陽のバランスは常に変化していて、一日でいうと、北の方向が正午→そこから時計まわりに日の入り→夜中→日の出と移り変わっていきます。

この理論を基にスパイスカレーを作っているお店があると知り、飛んでいきました🍛😋

青い鳥@幡ヶ谷

青い鳥
青い鳥

こちらのお店は「重ね煮」という料理法でカレー作りをされているそうです。「重ね煮」を調べてみると、陰性の野菜から陽性の野菜を順番に重ねて水を一切使わずに煮詰め、野菜の水分のみで弱火でじっくり煮詰める調理法です。

根菜類は下に向かって伸びる求心力で成長し、身体を引き締め温める「陽性」、葉菜類(ようさいるい)は上に向かって伸びる遠心力で成長し、体をゆるめ冷やす「陰性」の性質があると考えられています。

葉菜類を下に、根菜類を上に重ね、これに火で温めることで、上に向かおうとする力と、下に向かおうとする力が互いに影響し合って、素材の持つ本来の甘味や旨味を引き出すことができるという。根っこや皮やアクさえも旨みに変えてくれ、鍋の中で自然界のバランスと調和のエネルギーが働き、それを食べることで、野菜本来のパワーを丸ごと味わえるという理論です。

この方法だと、砂糖も化学調味料も不要で、最小限の調味料で驚くほど美味しいカレーが作れることもよい点で、複雑な旨みもよく出ていたし、スパイスの香りも美味しく感じられ、新しい料理法のカレーだと思いました。

漢方でも「陰」は潤す力、「陽」は温める力と考えられていて、このバランスが崩れていると体調不良につながります。

「陰虚」:ほてりやすく、のぼせやすい                        「陽虚」:冷えやすい

日常生活でも「陰陽」を意識しながら体温調節、食生活を考えて行動すると、バランスよく、良い体調を維持できます。

それにしても「陰陽論」をカレーに落とし込んだお店があるなんて驚きでした!薬膳カレーから学ぶ漢方の世界の旅はまだまだ続きそうです🍛😋

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